現場は自身の反映
振り返るとキャリアはすでに20数年。常に感心・関心・歓心を持ち、お客様に〈感動を与えて、感動を頂く〉という、スタート時からの仕事に対する信念は変わりません。
完了時にお客様が喜ばれるサプライズを!
そして自身が楽しめる仕事をこれからも続けたいと思います。
また、施工者との連携も忘れてはならないことです。私たちICはお客さまの要望に応えプランを計画しますが自身で施工はできません。現場を施工してくれる職人さんとのよい関係がよい現場を創ります。作成したプランを希望通り施工してもらえるように“職人さんたちにも気配り”と“コミュニケーションをとること”がキーポイント。工事に関わる人々の心がすべて現場に反映されると思います。
インテリアへの目覚め
幼少時よりいろいろなものに好奇心旺盛、飽きっぽく続かなかったがインテリアに関する情熱は冷めることがなかった。
インテリアに何かを感じたのは小学6年の終わりごろのこと。
当時文京区駒込より、現在の住まいと事務所のある練馬に転居、都内といえども当たりは一面麦畑と泥んこ道の田舎町、隣接する米軍基地住宅グランドハイツは舗装道路と芝生に囲まれた可愛らしいカラフルな家ばかりでした。
子供の特権でセキュリティをすり抜けてハイツに住む米国の子供たちと交流し、それぞれの家庭におじゃまし、素敵なインテリアに触れる事ができ、とても感動しました。それがインテリアに関心を持つ端緒だったと思います。
ピンクやイエロー、グリーン、ブルーの下見板張り壁の外観の網戸付き玄関(決して立派ではないが)扉を開けるといきなりリビング、天井灯はなく、間接照明やスタンドの光の中、大きなソファーと素敵な調度品がならぶ室内から、やさしそうなダディと、バービードールのようなきれいな服を着て家の中でもハイヒールを履いているマミーが現われて迎えてくれるのです。当時の私たちの暮らしとどうしてこんなに違うのだろうと不思議に思いました。
楽しみながら全力投球で
私の性格は、人に言わせると、好きなものにはトコトン探究心を持ち、関心のないことには疎い……だそうです。
友人や知人たちの「インテリアの仕事はあなたにとって天性」というほめ言葉?に乗って仕事を始めましたが、私の仕事内容はマニュアルがないので、毎回が試練となり現場完了時には毎度新たな発見や経験が自身の引き出しを増やすことになります。失敗を恐れず、しかし同じ失敗はしてはいけないことを念頭にして仕事に臨みます。
大分前になりますが、TVチャンピオンという番組で〈インテリアコーディネーター王選手権初代チャンピオン〉になった時も、出演を決心するまではどうしたものかと悩みましたが、受けたからにはやるしかない! 1人でも自分の仕事を理解してくださる方が増えればよいとの願いで無我夢中で取り組んだものです。
そして現在も変わることなく住宅・商業施設の現場、講演活動、展示会場設営、TV現場等どんなときも自身も仕事を十分に楽しみながらということをモットーに常に全力投球で挑んでいます。
お茶の心をインテリアに生かす(Tea Time No.80掲載)
作家、建築家にそれぞれ作風があるように私たちインテリアデザイナー、インテリアコーディネーターの仕事にもその人の個性が醸し出されるようです。友人、知人いわく、色と雰囲気で私の仕事とわかるらしく、特に和風を得意としているわけではないのですが、「和風モダンのイマイズミ」などとよく評されます。
それは趣味の華道、茶道が仕事に反映しているのかもしれません。春夏秋冬、時節にふさわしい道具を使い、時節の花で演出する―、お茶は時と処と道具で思いを表現してお客を楽しませ、自分も又楽しむものといわれています。
週に一度の稽古日に、余裕を持って着物を着て稽古に臨めるときは、心から寛ぐことができます。着物は準備が肝心で、気持ちに余裕がないと着る気にならないものです。季節に応じた着物の装いは、インテリアのマテリアルの選択と共通点があり、着物と帯、帯び止め、帯揚げ、半襟や小物に心を浮き浮きさせながらカラーコーディネートする楽しさは、インテリアのカラースキームと同様にワクワクします。そして、おもてなしの心は室内を演出する心に通じます。
最近あるホテル研究会で都内シティホテルのスウィートルームを見学しました。それぞれ海外デザイナーの手がけたものでしたが、和をイメージしたコンテンポラリーがほとんどでした。ニューヨークの高級レストランも日本風が流行とか。 外国人から見た和=ジャパネスクと、日本の茶道や華道の精神が意味する“和”とは異なります。
日本人だから当たり前として気がつかないその奥深い和の文化、特にお茶から教わるおもてなしの心を「現代のジャパンスタイル」の提案と共にこれからも伝えていきたいと願っています。
展示会場プロデュース
写真は『日経すまいのリフォーム博2007』の 「ウエルカム・スクエア」をプロデュースしたときのものです。
展示会はICの仕事が衆目されるチャンスです。
日ごろ完成した住宅の現場は中々公開されることが少ないのが実情。イベントは短い開催期間でICとして日ごろ感じたことや伝えたいことを多くの人にアピールできるチャンスの場と考えます。
北側に配した台所で寂しく調理という時代から、現在の台所は家の中心に位置し、来客時も又それぞれに個室を持つ家族もやはり集まるのは家の要のキッチンです。展示会場には日ごろ現場にてお客様に提案して喜ばれている空間プランを舞台&リラックスルーム&楽屋、が揃った住空間と題してキッチン周りの動線と収納の充実空間を演出しました。
自己紹介をかねて
私の好きなものは、 犬、旅行、読書、PC、GOLF、英語、JAZZです。
自宅には犬の小物が沢山あり服にも犬が付いているものが多く、語らずともわかってしまう愛犬家、雄犬9歳のラブラドールは家族の一員です。
地方講演も多いので、仕事のおまけでいろいろと初めての土地を探索して楽しんでいます。地方のインテリアコーディネーターの方々との交流も深めることができ各地のとっておきの場所案内をしてくださる友人達は宝です。
また、気持ちの通じる仲間や友人と年に最低でも1度は海外へ行きエキサイティングなNY、歴史を感じるローマ、時間が止まったような田舎のイギリス等で情報収集し引き出しを増やしています。
ゴルフは最近熱が入るようになりました。母も主人もゴルフ好きでお付き合い程度はかなりの年数になりますが当時はテニスに夢中だったため、ゴルフは年配のスポーツと思っていましたが今思えばもっと早くにと……悔やんでいます。
英語に関しては、若いときオーストラリアの友人宅に半年くらい滞在して日常の片言会話くらいはとOKと思っていたはずが、英語を離れて大分経ちイギリスの美術館での案内がまったく理解できず愕然、3年前より英会話教室に通っていますが予習等が大変ですが何とか続けています。
お茶の心をインテリアに生かせるようにとの思いをこめて、年に数回ネイティブも含めて英語仲間のパーティを自宅で開き、なな子流おもてなしで楽しんでいただいております。
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